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WORLD AIR GAMES TORINO 2009 レポート
6月6日〜14日までイタリアトリノで開催された空のオリンピックともいえる「ワールド・エア・ゲームス」日本代表選手たちはメダルにこそ手が届きませんでしたが、健闘しました。藤田昌彦チームのクルーK・Kさんのレポートを中心に、参加した皆さんの写真やコメント、ブログで特集を組みました。
世界トップクラスの熱気球大会のレポートをお楽しみください。
WORLD AIR GAMES TORINO 2009 レポート
イメージ 2009年6月6日から14日までイタリアにて第3回ワールド・エア・ゲームスが開催された。イタリアの北西部、ピエモンテ州トリノが本会場で、熱気球は南に100kmほど離れたモンドビという街がメイン会場となった。赤レンガ造りの時計台がシンボルの小さな街だ。
イメージ熱気球部門へは日本代表として3名、藤田昌彦選手、増本嘉浩選手、藤田雄大選手の3名が参加
●7日 公式練習日 ゼネラルブリーフィング
イメージ 大会前日の公式練習日ではあるものの、本番さながらの雰囲気でブリーフィング。
大会側からロガーも支給された。
#1 JDG
#2 HWZ
#3 3DT
イメージ ロガータスクならではのタスク3DTは、これまで日本で実施されてきたものは大会側が計測エリアを指定していたものだったので、エリアをパイロットが指定するという形式は目新しいものだった。
(この日の競技結果については、後日計測結果は発表されたものの順位付けは特にされなかった)
●8日 大会1日目
イメージ 大会本番初日。最初のブリーフィングではタスクが複数発表されたものの、風が不安定なためかランチサイトにて補足ブリーフィングが行われ、タスクが変更となった。
#1 HNH
副競技委員長がヘアパイロットとなり、離陸。
当初の予定ではヘア気球が一度中間着陸して1つめのターゲットを展開し、最終着陸地で2つめのターゲットを展開するとしていたが、森の深い丘陵地帯の中の近距離で着陸・離陸を繰り返し、結果展開されたターゲットは1つだった。先行した競技気球はターゲットが展開されていない最初の着陸地を目指してしまっていたため(林が深く見えなかったそうだ)、修正できず外してしまう結果となる。(後で副競技委員長は謝罪していたが・・・)
イメージ ここで日本チームは大きく出遅れる。
午後は強風のためタスクキャンセル
●9日 大会2日目
イメージ 初日の遅れを取り戻すべく、気合の入る2日目。
#2 JDG
#3 JDG
#4 JDG
#5 JDG
CLPを中心に東・西・北にそれぞれ1kmはなれた地点にJDGが展開され、もうひとつのJDGはCLPにグリーンフラッグ後1時間後に展開された。
タスクはany order(順不同に実施可)だったので、各チームでの戦略により離陸後、気球が四方に散らばる。
この日も大きく戦略を誤った日本チームはさらに順位を下げることになる・・・。
午後は天候不良のためキャンセル。
●10日 大会3日目
イメージ やっと初夏のイタリアらしい抜けるような青空のもとでのフライト。
◆午前のタスク
#6 FIN
#7 JDG
#8 HWZ
#9 JDG
#10 ELB
◆午後のタスク
#11 HWZ
#12 3DT
イメージ やっと本調子が出てきた藤田昌彦選手は#9 JDGで、藤田雄大選手は#10 ELBでタスクトップをとる。雄大選手にとってELBは去年の世界選手権で大きく順位を下げた最終タスクなだけに、喜びはひとしおのようだった。
午後のフライトはランディング時間が21時を過ぎるため、ガス充填が終了するもの22時を過ぎてしまう。そこから夕食をとると就寝が24時近くなってしまう。夏場のヨーロッパでの大会は生活リズムを早く体になじませるのも勝利のポイントか?
●11日 大会4日目
イメージ 夜遅くまで及ぶ午後のフライトで疲れが残る中、正念場の4日目を迎える。
◆午前のフライト
#13 MDD
#14 JDG
#15 LRN
#16 JDG
◆午後のフライト
#17 HNH
#18 HNH
イメージ 藤田雄大選手は#13 MDDでまたもやタスクトップ。同じタスクで藤田昌彦選手はターゲット横でタッチダウンしてしまい、スコアリングエリア外の結果(グループB)だったため0ポイントとなってしまう。
午後のHNHは競技委員長デビット・レビン氏がパイロットとして離陸。こちらもヘア機の中間着陸地と最終着陸地がターゲットとなった。
●12日 大会5日目
イメージ 大きな巻き返し劇を繰り広げる日本チーム。最終タスクまでに、どこまで上り詰められるのか。
◆午前のフライト
#19 FIN
#20 HWZ
#21 JDG
#22 JDG
◆午後のフライト
#23 FIN
#24 WSD
イメージ #19 FINでまたも藤田雄大選手がタスクトップ!
また午前のフライトでは、今回開催地のイタリア代表チームに離陸後、球皮1パネルの裂けが見つかるというアクシデントに見舞われた。急遽着陸し、#20〜22はキャンセル。自国での開催大会でトップ争いの中心にいただけに、クルーは悔し涙にぬれていた。(午後のフライトには別球皮で参加していた)
イメージ 世界のトップ30人が競う大会のレベルは殊の外高かった。
ターゲットから11mでも500ポイントしか取れず、90mで最下位というレベルの高さ。
そんなハイレベルな大会にもかかわらず、最下位出発の藤田昌彦・藤田雄大両選手の猛追ぶりは目を見張るものだった。少ないクルーで増本選手も大健闘。
強国ドイツ・アメリカは今回も他を寄せ付けない強さを見せつけてくれた。
もはやcm単位で競う世界の舞台に日本選手はどこまで勝負できるのだろうか。
来年のハンガリー世界選手権、次回のスイスWAGでの日本選手の活躍が楽しみだ。
●最終リザルトは下記参照
http://webscoring.wag2009.com/Ballooning.aspx?R=BA&L=Ic
レポートby K・K(藤田昌彦チームクルー)

藤田雄大選手のブログより
イメージ 海外試合はすごく疲れるけど、その分いろいろあって今回もすごく楽しめました。イタリアWAGは、すごいところでした。ほんとに「高み」という感じです。
初日から世界トップレベルのパイロットたちとの差に愕然とさせられました。(こんな人たちに勝てるのか?!)
初日のNHNを外し、初のタスク最下位。
二日目はJDG4つ。4つのJDGがCLPを東西南北に囲むように設定され、かつ4つめのJDGはグリーンフラッグから1時間後にCLPにオープンされるというレビンさん(競技委員長)らしい?全方向にゴールがあるものでした。
日本チームは、4つめが有利になるように遅い離陸を決行。しかしこれが裏目に出て、1つ以外すべて大外し・・・
イメージ 二日目終わって、親父ビリ、おれビリから3番目・・・うわ・・!
3日目からは午前中4か5タスク、午後2タスクと、たくさんタスクがこなされていきました。新タスクもいくつか実践されました。3DTのパイで、その中心をパイロットが設定するものや、空中JDG。
半径3キロの円のなかで最大の三角形をつくるLNRなど。
今回嬉しかったのは、1000点を3つも取ることができたこと!ひとつめはELB。去年のオーストリア最終日に痛い目にあったこのタスクで初1000点!
次がMDD。超下風が強い上に二つマーカーを投げるのに、 すっごい緊張しててよく覚えてない・・・
イメージ 真下で親父がタッチダウンしていた。オンターゲットだったのに。
最後は最終日のFIN。グラビティで63cm!
イメージ 自分がどんなにうまくアプローチできたと思っても、必ず内側に 誰かのマーカーが落ちているというショックを味わってきました
WAGのタスクで1000点が取れたっていうのが一番嬉しい。ただクルーを次のゴールに向かわせてしまっていたことが心残りですが。。。
イメージ 表彰式ではどのパイロットも称えあうという今までにない表彰式で、みんな壇上に呼ばれました。
僕が呼ばれた時に、3位のハーチルさんと、競技委員長のレビンさんが 「よくやった」みたいなことを言って握手してくれたことにちょっぴり感動しました。
今回のイタリアで益々気球続けたいって気持ちになりました。
やっぱり世界のおっちゃんたちはすごい! あのおっちゃんたちの領域まで行きたい! 来年のハンガリーが早くも楽しみです。

WAGトリノに参加して
イメージ 『おかげさまで無事に帰国することが出来ました。 成績についてですが、現状の実力では仕方がないと途中からは割り切ることが出来ました。
雄大君のうまさ、親父さんの老練さなどを間近で見ていて、舌を巻いた次第です。 でも正直な話、今大会は無事に行って、気球して、帰国できただけでも良かったと思います。
イメージ 出発1週間前に予約していた飛行機のフライトキャンセルはじまり、保険や宿泊、レンタカー、機材の運搬など競技以外のさまざまなトラブルに見舞われ、最終的には総合表彰式行きのバスが故障。
これまでの海外遠征でも最悪の状況でした。
よくも、これだけのトラブルが起こり、全て乗り越えたもんだと感心いたします。
ほとんど全てを、イタリア在住の古川浩美さんに対応してもらいました!感謝!
増本選手
イメージ WAGではなかなか踏ん張れずに残念でしたが、いい経験になりました。
また、降りて挨拶したら自家製ワインをボトルでくれた地主さんが2件もあったり、「コーヒー飲みに来い!」と言ってもらって家にお邪魔したりと、現地の方もたいへん暖かくて親切でした。
増本チームクルー 千住勇夢さん
※タスク説明はこちらをご参照ください
写真提供:井上・小寺・須江・千住・藤田・増本(敬称略)
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