熱気球は「風まかせ」です。風の流れる方向に風の速さで飛行するだけで、自由に方向を変えることは出来ません。
バーナーで球皮内の空気の温度を変え、上昇・降下のコントロールだけ行います。
地上にいると気付きませんが、上空にはいろいろな風が吹いています。風の向き・速さが「高度」「場所」「地形」「時間」によって「大きく」または「微妙に」違います。この風の違いを使い分け、熱気球を上下させて行きたい方向の風をさがし、あるいはいろいろな方向の風を組み合わせて目的地をめざします。
ただし、風は目に見えませんから、単純に「使い分ける」と言っても決して簡単なことではありません。

バーナーを焚けば上昇、焚かないでいると中の空気が冷めて降下する。
リップラインを引いて天頂部の排気弁を開けると熱気が抜けて急降下。
水平に飛ぶ(レベルをとる)ことは熱気球操縦の基本。
飛行高度を一定に出来ないと、乗せていたい風の層をはずれてしまいます。
しかし熱気球は大きいためバーナーを焚いてもすぐには反応しないので、そのタイムラグを見越してバーナーを焚き高度をコントロールします。
行きたい方向の風の高度にぴたりと合わせるのは、かなり高度な技。(だからこそ「競技」にもなるのです)
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